※今回は番外編で趣味の陸上競技について記述
アシックスの新作スパイク「メタスピードMD」(METASPEED MD)をとうとう入手しました。
今回はその製品について解説していきます。
アシックスは公開していないが、ユーザーは気になる重量(重さ)についても言及していきます。
メタスピードMD 重量 価格
早速ですが
メタスピードMDの重量は片側 26.5㎝で175g 29,500円です。
競合スパイクの重量、価格
MD系(中距離)
- ナイキ ズームヴィクトリー 約130g 19,800円
- ミズノ エックスストリーム 約155g 24,200円
- アディダス アンビジョン 約164g 18,700円
SP系(短距離)
- ナイキ ズームマックスフライ 約163g 22,000円
- ミズノ エックスブラストネオ2 約185g 27,500円
- アディダス プライムSP2 約119g 29,700円
上記を踏まえると少し重めな重量といったところ。
(実際に履いた感じはそこまで重さを感じなかった)
価格はメーカー希望小売価格29,500円でMD系の中ではかなり強気の価格です。
(プライムSP2の軽さが驚異的すぎる)
対応種目
アシックスの設定距離は800m-1500m
しかしフルでカーボンソールが入っており、前足部にさらにカーボンの補強があるので高速域での安定感も抜群。
実際の場面では800mで使用されるより、短距離選手のレビュワーが多い印象です。
体重の軽い女性や、400mなどの速度域が遅い短距離種目には十分対応できると考えられます。
実際の使用選手
私がサクッと10分程度で調べた内容ですが
女子100mの三好選手やマイルリレーM40の日本記録の場面、
短距離トップアスリートでは桐生選手、400m元日本記録保持者の金丸選手など多くのロングスプリンターに愛用されています。(SPも含めると400mHの黒川選手などもブタペストで着用)
フレッドカーリーもSPを使用(22’世界陸上優勝)
ブタペスト世界陸上では調子が上がらず決勝には出られませんでしたが、ゴールデングランプリでは3度目のスタートで9”92とかなり良いところまで仕上がってました。
SPとMDの違い
アッパー部分
・アッパー素材は同じだが通気性重視でメッシュ加工部分の範囲が広い
(水玉模様の部分)
・つま先部分のすり足した際の補強材の有無
ソール部分
SPはラウンドソールで高速コーナーなどでも対応できる。
MDはフラットソールで安定感のある構造。
SPはつま先が上がり、体重移動が行いやすい構造
MDはフラット接地が行いやすく、高反発素材「FF BLAST TURBO」をうまく潰しやすい構造
ピン配列
ピン配列はSPが7本 MDが6本で母指球中心部の有無の違い
入手場所
メタスピードSPと同様ですがアシックスの公式オンラインストアの在庫がお勧め。
おすすめポイント
- 送料込みの価格で販売。サイズが合わなかったり、試走段階での感覚の不一致の場合は1か月までは無料で返品できるサービスがある。
- 公式メーカー直販なので偽物がくる心配もなし
今ならなんとメタスプリントが限定価格27,720円で発売中
履いてみた感想
数本程度の試走ではあるが感じたことを記述
(走力はギリギリ11秒前半程度のおじさん基準です)
サイズ感
アシックスの中では気持ち長さが短いかな?といったところ。
足幅が広い人であれば同じサイズor0.5㎝大きくするか悩ましい
(SPブレードと比べ)
走行感
- 手に持つと硬いプレートも、走るとしっかり曲がってくれる
- 前足部と後足部の境界線部分の素材の違いが少し気になります。
※赤丸で囲った部分のしなりの違いが気になった
(感覚で言うとヘコヘコする)
- 厚底スパイク共通の後半まで足が残る感覚はあります。200m-400mにはお勧めできるスパイクかと思います。
- インソール部分が従来のアシックスのものと違い違和感を覚える。摩擦係数が低いのか普通の靴下&裸足でも内部で滑ります。(パワーロスや不安定さを覚える)これは滑り止めが付いたちゃんとした靴下を履いて、再度挑戦してみようと思います。→滑り止めソックスで改善できました!
- アッパー素材にメッシュ部分を多く採用しているので、曲走路ではブレを感じる場面があった→上記同様に滑り止めソックス活用により改善
- 力を抜いて丁寧に走っても、タイムはそこまで落ちない印象(楽に走れる)
※逆に力任せに走っても、ブレが気になり集中できない。
アディダス アンビジョンとの比較
その後、アンビジョンも購入し2か月ほど履き比べを行いました。
個人的な感想になりますが感じたことを以下にまとめます。
練習はアンビジョンがお勧め
メタスピードMDはフルレングスのカーボンソールが特徴ですが
練習で使用するとその硬さから足先が痺れてきて、ケガのリスクもあるのかな?
と感じました。
夏場のピンポイント練は問題なくとも、冬季の走り込みにはかなり不向きであると感じます。
その点、アンビジョンではふかふかの前足部のクッション性がシューズのように衝撃を吸収してくれて走り込みの際に役立ってくれます。
短距離タイムはさほど変わらない
夏場に条件をなるべ揃えて交互に履き比べてみたところ
メタスピードMDの方が0.1秒ほど先着する傾向はあるものの、ゴール後の余力感はアンビジョンの方が上回る体感です。
それを考慮すると、上記にもあるようにメタMDはポイント練習での使用が足の負担を踏まえてもおすすめです。(価格的な消耗も含め)
距離別で全然キャラクターが異なる
・100mではメタスピードMDでもアンビジョンでもOK
・200mではアンビジョンの厚底ソールが仇となり
不安定さが際立つイメージです(高速域でのコーナーはぶれる感じ)
前半抑えて後半型の走りに変更する必要が出てきそうです。
・しかし400mでは大きく印象が異なり、厚底のクッション性が大きな助力となり
最後まで脚を残すことが出来る印象です。
さらに速度域も200mよりも遅いために、不安定さも感じることがなく走り切ることが可能になっています。
まとめ
一流選手も注目しているメタスピードMD
価格は海外ブランドの1.5倍くらいのお高い金額だが、入手性の高さとフルでカーボン入りスパイク。
ロングスプリンターには入手性の高さや、走りやすさからお勧めできるものであると思います。