結論
- 正面衝突でフロントフォークは曲がるように設計されている
- 交換費用は一般車の中でも高めの金額
- 手放し運転orブレーキ位置がずれていれば曲がっている可能性大
以下の項目にて説明していきます。
フロントフォークとは
自転車のフロントフォークとは自転車のフレームとタイヤを支える部品です。
フロントフォークは自転車のハンドルを切ったときにタイヤが曲がるように、また段差などでタイヤが跳ね上がったときに衝撃を吸収するように設計されています。
フロントフォークは、自転車の走行性能に大きく影響する重要な部品です。
またぶつかった際にフロントフォーク自らを曲げることにより搭乗者の衝撃を吸収する側面を持っています。
ほんの少しでも曲がるだけでまっすぐ走らなくなるので、自転車は安全運転で走行しましょう。
フロントフォークはどれくらいで曲がるのか
これはぶつかる方向や速度域にもよりますが、概ね15㎞/h程度(速いジョギングくらい)で正面からぶつかると曲がります。
ちなみに体重60kgの人間が重さ20㎏の標準的な自転車に乗り
時速20km/hでぶつかるとその衝撃は約3840J(約400kg)になりますので
相当な衝撃が加わっていると認識しましょう。
お子様の自転車で曲がっているときは「ちょっとこけただけで曲がった」
との申し出が多いのですが、実際はフロントフォークが曲がったことにより大惨事を免れていることも多々あると思います。
フロントフォーク交換は結構大変
この自転車の中でもかなり重要部品のフロントフォークですが
交換するときの工賃も結構高額
- ハンドル
- ヘッドセット
- ライト
- ランプブラケット
- 前輪
- Fブレーキ
- F泥除け
上記の部品を取り外して組み付けるわけですから、その外した自転車部品の数だけ工賃が必要というわけです。
ちなみにあさひ自転車の交換工賃は¥6,380で
別途フロントフォークが¥4,000~必要なので合計¥10,000~が相場のようです。
(廉価車だと下記車両にほぼ買い替えになることが多数)
当店の場合は今回は専用部品ではなく汎用品を使い
部品代は¥3,500工賃は¥4,000なので¥7,500の修理代金で今回は作業完了。(同色在庫なしの為納期優先の別色で手配しました。)
※純正品でブリヂストンなどでは部品代で6,000円以上は必要です。
ちなみにタイヤ交換は同時交換であれば+800円の工賃で交換可能です。
しっかり丁寧に交換作業
悠々サイクルではフロントフォーク交換依頼をいただきましたら
ただ交換するだけでなくヘッドベアリングの清掃+グリス入れをしております。
一般自転車だとヘッドを開けるのはフロントフォーク交換時くらいです。
その際にほんの少しの手間で数年分のダストを取り除き、新たにグリスアップを行うことでまた数年ご利用いただけるようになります。
(結構なギラギラ鉄粉と汚れがあることが確認できます)
フロントフォークが曲がっているかの確認方法
「フロントフォークの曲がりは正面衝突により起きるもの」と、先ほどでも紹介しました。
ぶつかって泥除けが車体後方へ行きフレームに接触していればまず曲がっています。
また通常のフロントフォークはこのようにまっすぐ下りており先端で前方へ曲がるのだが、変形したフロントフォークは
逆S字の様に、根元部分から後方部分へ曲がっていることが見て取れる。
そしてブレーキ台座の根元から後方へ曲がるので
このようにブレーキがリム面に対してずれて接触するようになります。
※この写真は交換後のもので交換前であればタイヤ方向へブレーキがズレます。
(ブレーキシューがタイヤに擦れていたらほぼフロントフォークは曲がっています)
まとめ
量販店ですと多いときには毎週作業を行うフロントフォーク交換
そうそう曲がらないが、正面衝突をしたときに変形しエネルギーを吸収してくれる大切な部品です。
曲がったままにすると、
- 次の衝突時に折れ曲がる
- タイヤが干渉してタイヤがだめになる
- まっすぐ走らない
という弊害も発生するので必ず曲がった際には交換するようにしましょう。