あさひの定番の通学自転車といえばトラッドラインやフェリークに代表されるリミテッド(通学仕様)モデル
当店でも何度か入荷実績のある人気車種です。
2024年モデルに久しぶりのモデルチェンジが行われたので
新旧モデル(M型とO型)の違いを比較していきます。
一発二錠の廃止
防犯面で最も大きい部分がこの鍵の種類の改定。
従来モデルは一発二錠というもので、後ろ馬蹄錠をかけることでハンドルまでがっちりロックされる種類がついていました。
しかしこのシステムだと、ワイヤーの錆による動作不良がどうしても避けて通ることができない。
さらに昨今のブリヂストン、ヤマハのリコール問題もあり、あさひの通学自転車も一発二錠の廃止となった。
しかしほかのメーカーとの差別化として別体式のハンドルロックは死守するために
別体式のロックを採用したと考えられる。
これは手前に黒いノブ部分を引き回すのみで施錠できるため
- ハンドルロックをしたいときだけ施錠可能
- ワイヤーによる動作不良がない
ので使い勝手がよくなったと考えることもできる装備である。
(もちろん解除の時は一発二錠と違い、1アクション多く解除動作が必要となる)
リムのアルミ化
一般自転車のリムの種類としてはアルミリムとステンレスリムがある。
今回はWウォール形状のアルミリムにモデルチェンジした。
走行感に最も影響の与える部分なので、この部分のメリットデメリットを下記に記述していく。
強度
- アルミリムは弱い
- ステンレスリムは強い
しかし通常走行する事で曲がることはほとんどなく
自損や出会いがしらでの衝突によって曲がることがほとんどである。
車輪の交換費用は
前輪 10,000円~
後輪 15,000円~
が相場です。
今回のトラッドライン通学仕様はWウォールリムなので通常のアルミリムよりは耐久性が高く
アルミリム < Wウォールリム <ステンレスリム
の順番で強度が強くなっていく。
重量
これはかなりの差があり、だれが乗っても明白なほど違う。
アルミリムはスポーツバイクに使用されるものと素材そのものは同じなので非常に軽量感があり、漕ぎだしや登坂での快適性は抜群です。
その点ステンレスは言わば「鉄」の一種なので、持った感じは2倍ほどの重量の差が生まれます。
等速直線運動時の安定性は重い分かなり安定したものがあるが、漕ぎだし時や登坂のエネルギーは相当なものが必要になる。
ブレーキダスト問題
ながーく使えば圧倒的な差が生まれるブレーキダスト問題。
ステンレスリムはその仕組み上、殆どブレーキダストが出ず、何年たっても外観がとても綺麗な状態に保つことが可能。
多少出たとしても中性洗剤で洗い流せばすぐにきれいな状態に戻すことが出来るのが特徴である。
その点アルミリムは、ブレーキダストがかなり発生し
雨の日に乗車するとすぐさま黒い液ダレのような状態になります。
粉塵が細かいためにリムや塗装の隙間に入り込むことでなかなか排除することが難しい汚れが付着する。
タイヤのモデル変更
これは正直なところほぼ改悪のモデルチェンジである。
- 新型は プロテクション3
というタイヤに対して
- 旧型は プロテクション5
という名称のタイヤが装備されている。
これは上記写真にあるように、黄色い耐パンクゾーンの厚みを指しており
新モデルはこの厚みが半分近くになってるのである。
しいて言えば、薄くなった分のエアボリューム増加による乗り心地の向上効果はあるかもしれない。
しかし強度やトラブルの少なさを求める通学自転車を乗る人にとっては、残念ポイントでになりうると考える。
以上の点が新旧のトラッドラインリミテッド フェリークリミテッドの変更点である。
2024年2月現在、新旧ともに在庫はあるため参考にしていただけると幸いです。